2008年9月20日(土曜日)
Story of St.Gems
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セイント・ジェムス53期(無月)
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夕暮れの丘の上、王都をおとずれたクリプトメレーン侯爵ネフェリーンは、聖乙女降臨の年さいごの日没をながめていた。セレスタインと短く言葉を交わし、ペリドットと過ごした夏祭りの1日を思い出す。 そして、北の国に無月の夜がおとずれ、夜空には、いくつもの流星が美しく走りはじめる。 王都にいる末っ子フローライトの帰りを待ちわび、オーピメント農場の一家がほほえみあった頃、聖湖のほとりでは、もう、二度と会えない少女を想い、涙を流すモルダバイトがいた。 研究院の裏庭では、ラリマーが、友に助けられた1年をふりかえり、「誰かを助けられる人間になりたい」と、親友ペリドットに語っていた。夜もふけた頃、ペリドットは、丘へと足を運び、そして、ネフェリーンの幸せを流星に祈る。 新しい1年を迎えるため、カーネリアン教会をみがきあげた娘たちは、夜空を見上げ歓声をあげる。 人々は、この国に住む人間の暮らしを滅ぼそうとする亜人シーア族の刃が迫っていることを知らずにいる。 トパーズ司祭は、心に誓う。この人々を、そして、この国を、闇の魔手から護ると。
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セイント・ジェムス52期
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領主の息子としての勤めを自覚しながらも、王都を離れられない想いをうまく母に伝えられないラブラドライト。だが、まぼろしの花セラフィリアに花を咲かせようと努力する息子の姿を見て、クリソコーラは心を変え、王都滞在を許すのだった。 その頃、黄昏の館では、インカローズが悪夢にうなされていた。国のため、妻シトリンを奪い去られた日。侯爵の胸には、その日から消えない炎が燃え続けていたが、彼の命はつきようとしていた。 侯爵が闇への贄として使えなくなる前に、シーア族の聖地の入り口をなんとしても見出したい。ブルーレースは奉公人たちを館から人払いして、兄ダイオプティーズとともに館を調べまわるが… 一方、王都に買い物に出されたアメトリンは迷子になって行き倒れ、研究院にかつぎこまれる。アレキサンドラ教授は、彼女が黄昏の館の奉公人であることを聞き、心をこめて世話をするのだった。 王宮では、アンバー王女の前でエンジェライトが不思議な言葉を語りだしていた。喜びも哀しみも、すべては、運命の導きのままに…千年の悲しみは癒されるだろうと。
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Story of St.Gems
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セイント・ジェムス51期
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王宮の塔の中、エンジェライトは語る。愛の力で祈るとき、人は女神とつながることができる、と。しかし、おのれのたくらみの結果を恐れる者は、祈りに似た行為をするとも言う。 恐れから逃れようとする者は……心の中で、何の名を呼び、何とつながろうとするのだろうか。養母カーネリアン大司祭の墓前、トパーズは、人の悪しき心が変わらぬことにうなだれる。 トパーズ司祭をおとしいれようとたくらまれた卑劣な企て。タンザナイトの捜査は、不穏な噂を吹聴した男たちのひとりは命を落とし、もうひとりは正気を失ったことで、手詰まりとなった。それを知り、黒幕であるブロシャン司祭は、己れに女神の庇護ありと感謝する。しかし、そのかたわらの闇の中、笑みもらすものは、光の存在ではあるべきもなく。 その頃、アポフィライト邸には、家出息子を領地へ連れ戻そうと、テクタイト領主クリソコーラが乗り込んだ。
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2007年12月12日(水曜日)
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セイント・ジェムス50期
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王国に天災科学者コランダムの名がとどろくときがやって来た! かつて学生たちを恐怖のどん底に陥れた嘘発見器「まっすぐ」君と共に王宮に乗り込む教授とフローライト・ロボ。いけ!!王国を救うために! そして、王宮にとどろく被験者の悲鳴。ついに「まっすぐ君」は、見事トパーズ司祭の無実を証明したのだった! 釈放されたトパーズはカーネリアン教会に戻り、タンザナイトは真相調査に乗り出す。研究院にはペリドットが帰還、女子学生たちに取り巻かれすっかり元通り絶好調のようである。ノームの長老キングストーンも、ホーリークラウンの薬が効き、長い眠りからようやく目覚めた。1年の終わりに笑顔が揃い、人々は女神に感謝するのだった。 だが、女神の恩寵から見放されたような黄昏の館では、侍女アメトリンが衰弱し、ベッドから起き上がれない状態になっていた。 ふたたび生き別れの妹に会ったジャスパーは、ナイトメアと契約したインカローズを救えるのはおまえしかいない、と妹を説得するが…… 。
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セイント・ジェムス49期
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六司祭のひとり、赤目のトパーズ投獄。 王都の女性たちは、司祭は無実とかばうが、トパーズは王宮の冷たい牢につながれたまま、静かに裁きの日を待っていた。この国を治める王が座す王宮の中の異常事態に、エンジェライトは胸騒ぎを覚える。 そして、アイオライトの悪夢には、決着が付く日がやって来た。行方不明のパリッシャーの手がかりあるいは彼そのものを求め、王の査察隊が邸の庭の一角を掘り返す。しかし、出てきたのは鳥の骨。査察隊は引き上げ、あとには呆然とするアイオライトのみが残された。 カーネリアン教会でトパーズの留守を守るジンカイトは、大忙し。トパーズに会いに来た娘たちの応対をしたり、ケガ療養中のペリドットを往診したり。 アポフィライト邸にはジルコンたちが訪れ、ラブラドライトが煎じたホーリークラウンの薬を受け取り、ノームの村に持ち帰った。 みな、誰かのために、懸命に奔走していた。ほんのつかの間、生き別れた兄妹が再会したことなど知らずに…
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2007年10月16日(火曜日)
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セイント・ジェムス48期
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敬愛するアレキサンドラ教授に距離を置かれ、ラリマー王子は孤独にさいなまれていた。自分はやはり必要とされない人間なのか。誰の役に立つこともできないのか。絶望する彼にナイトメアがささやく。私はおまえを欲している。私の手を取れと。鏡の君の誘いに惑わされるラリマーを救ったのはペリドットだった。だが、そのためにペリドットは重傷を負ってしまう。 カーネリアン教会で治療されるペリドットを見つめながら、ラリマーはますます自分を責めていた。ラリマーの危うい状態に気づいたトパーズ司祭は、コーラル王妃に母の情愛を息子であるラリマーに向け、力づけるように願う。しかし、王妃はかたくなにそれを拒む。 その頃、王妃とトパーズ司祭の不名誉な噂は、王都の庶民の間にまで広まり出していた。後ろで糸を引くのは、トパーズをねたむ六司祭のひとりブロシャン。それを知るのは聖乙女とクォーツのみ。あまりの噂の加熱ぶりに、大司祭ハーモトームはついに六司祭会を招集する。それを拡大解釈し、ブロシャンは兵士を引き連れカーネリアン教会に乗り込み、トパーズを拘束した!
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セイント・ジェムス47期
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アイオライトの母モナズのもとに、国王秘書官タンザナイトから書簡が届く。 長らく不在が続く当主パリッシャーの消息調査が、本家クリプトメレーン侯爵家から依頼され、立ち入り検査を執行するむねの通達だった。いよいよこの館で起きた過去のできごとが白日のもと明らかになるのだろうか。取り乱すモナズの姿を見て、ナイトメアは笑い声をあげていた。 その直後、王都の路上でタンザナイトは闇の者に襲われ、偶然通りかかったトパーズ司祭に守られた。タンザナイトはトパーズに借りができたと感じ 、それを心に留め置くこととした。 一方クロサイトに旅立ったスピネルは、黄昏の館に潜入、ブルーレースと死闘を繰り広げていた。純血を選んだシーア一族は、滅びの道をつき進もうとしている。しかも、人間たちも道連れに。タンザナイトの名を叫びながら、崖の底へと消えるスピネル。彼の叫びは遠いエレスチアルには届くことはなかった。 王宮の司祭会では、トパーズが査問を受けていた。王宮でささやかれる、トパーズと王妃の不名誉な風聞は真実か否か。若くして六司祭に名を連ねたトパーズが気に入らないブロシャンは糾弾しようとするが、トパーズはとりあわない。「ゆえ無き誹謗中傷であれば汚されるのはわたしの名誉だけではない」と言い放ち、ブロシャンをだまらせてしまうのだった。
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セイント・ジェムス46期
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夢に現われる父は厳しかった。自分に暴力をふるい、母はそれを止めようと父と口論になり…そして…… 眠りとともに訪れる悪夢に苦しむアイオライトは意を決し、トパーズ司祭に相談しようと、カーネリアン教会を訪れる。だが、そこへ現われたのは誰あろう、王妃コーラル。アイオライトは王妃の来訪に驚き、その場を立ち去り、悪夢から逃れる機会を逸してしまう。 王后陛下おんみずから、ひんぱんに市井の教会の一司祭のもとを訪れる。六司祭のひとりブロシャンは、王妃のトパーズ司祭執心を問題視し、言い立てる。若くして六司祭の地位に上りつめ、王妃のおぼえめでたいトパーズに、ブロシャンはいいしれぬ妬みを抱いているようだ。 クロサイトに異常あり。ラブラドライトからの事情聴取を終え、国王は調査の派遣を決意。調査を命じられたスピネルは、魔物の棲家となった黄昏の館に向けて旅立つ。そして、時を置かず、玉座の前へ召されるアレキサンドラ。国王の口から直接、クロサイト領主インカローズの身辺の異変を知らされ、彼女の心は激しく揺れる。そして、王宮から退出するアレキサンドラの姿を見て、驚愕する王妃コーラル。 アレキサンドラとインカローズ、国王と王妃、彼らの間には過去、いったい何があったというのだろうか。
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2007年5月12日(土曜日)
Story of St.Gems
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セイント・ジェムス45期
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眠り続けるラブラドライトは、魔女ベリルのもとへ運び込まれた。ベリルが秘密の道具をかざし呪文をとなえると、ラブラドライトはついにめざめる。報酬として、ベリルはアポフィライトに捨てたはずの“鏡”を要求した。 月と太陽亭では、星見亭のユーナのことで大ショックを受けたペリドットを、友人たちが明るくなぐさめていた。だが、悪夢と激しい頭痛に悩まされるアイオライトは、「俺が人殺しでも友達でいてくれるか」と奇妙なことを言い出し、フローライトを困惑させる。 クロサイトでは、シトリンの墓前で、ジャスパーがインカローズを待ち受けていた。彼を説得しようとする、かつての親友に、インカローズは「もっと早く会いたかった」と別れを告げる。 王宮では、国王モルダバイトが、失われた精霊石とともに姿を消した女性、アクアマリンを思い出していた。そして、孤独を嘆く王妃コーラルは、六司祭ブロシャンを目の前に無視、トパーズ司祭を王宮に呼ぶよう所望する。
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Story of St.Gems
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セイント・ジェムス44期
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月と太陽亭フランクリンと星見亭シェフの母ブルッカ。ふたりの売り言葉に買い言葉で、味勝負対決が開催されることに。聖乙女もアンケート投票に参加するが、クォーツの小さな子分たちによって、結果はうやむやに終わる。その後、星見亭のユーナが母の言動のわびに訪れ、むかいあわせの2つの店は、仲良くやっていこうと一件落着するのだった。 にぎわう星見亭でシェフのユーナの話を聞き、スピネルはクロサイト公爵家の異変に気づく。クロサイトはかつて亜人シーア族のものだった土地。タンザナイトは危惧を深め、至急の調査を国王に進言するが、「クロサイト侯には借りがある」と国王は介入をさしとめる。 アポフィライトとジェイドは、昏睡状態のラブラドライトを、研究院のコランダムのもとへ連れていく。コランダムは「人間は専門外」と一蹴するが、ラブラドライトをめざめさせることのできるあろう人物を紹介すると約束する。
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