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「う♪ふ♪ふ♪ いずみさまは、あの黒髪の彼がお気にいりなのねー。
わかる。わかるわー! 乙女心、グラグラよねー!」 |
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「姫、おひとりで、何をほくそ笑んでらっしゃるのですか?」 |
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「あ、ううん、なんでもなーい!
いずみさまの作品って、はーどぼいるどっぽくてドキドキするわー!
って思っていたところっ」 |
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「え?はーどぼ?」 |
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「姫は、ゆで卵は硬いのがお好きなの?」 |
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「んもー、ふたりそろってボケてくれても、ツッコミできなーい!」 |
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「だって…、面識のない人物のお話で、どう続けたらいいか
わからなくて…
(やっぱりおおっぴらに彼のこと話すの、まずいよね…)」 |
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「姫がわれわれの知らないあぶなっかしいことに
おみ足をつっこんでいる、 ということは、
いずみさまの作品を拝見してよくわかりましたけれどね。」 |
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「あ、ルー、怒ってるぅ?」 |
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「姫は冒険を愛する方。
常より、お停めしても、無駄だとは思ってはおります。 が……」 |
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「冒険、心ふるわす浪漫な響きだなぁ。
夜風に溶けそうな静かな吐息で、獲物をねらう猫を思わせるよ」 |
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「アフィオセミオンまで!」 |
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